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「言語聴覚士の仕事内容」って?そもそも言語聴覚士ってなあに??
学生さんや、転職などで気になっている方はいませんか?
言語聴覚士とは、言語や聴覚に関する問題を抱える人々の治療や支援を行うリハビリの専門家です。
この記事では、言語聴覚士の日常業務や役割について、現役の言語聴覚士が記載した情報をお届けします。
言語聴覚士がどのような人々を支援し、どのような職場で働いているのか、チェックしてみてください。
「言語聴覚士の仕事内容って?」言語聴覚士ってなあに?
- 言語聴覚士とは
- 言語聴覚士の歴史について
言語聴覚士とは
「言語聴覚士の仕事内容」を知る前に、まずは、言語聴覚士とは何かについて記載します。
言語聴覚士は、言語や聴覚に関する問題を抱える人々の治療や支援を行う専門家です。
主に、言語障害、音声障害、聴覚障害、そして嚥下障害などの分野で活動します。
言語聴覚士は、様々な年齢層の患者さんに対応し、日常生活や社会生活への適応を支援します。
言語聴覚士の歴史について
「言語聴覚士の仕事内容」については、先ほど少し触れました。
では、言語聴覚士の背景について、少し触れていきたいと思います。
言語聴覚士という職業は、長い歴史を持っています(日本でのリハビリ職の中ではまだ歴史は浅いが)。
その起源は19世紀にまで遡り、当初は耳鼻科医や教育者によって行われていました。
20世紀に入ると、言語聴覚士としての専門性が確立され、専門の学校やカリキュラムが設立されるようになりました。
現在では、言語聴覚士は医療や教育の現場で重要な役割を果たしています。
「言語聴覚士の仕事内容って?」実際の仕事について
「言語聴覚士の仕事内容って?」実際の仕事について見ていきたいと思います。
言語聴覚士は、言語や聴覚に関する問題を抱える患者さんの治療や支援を行うリハビリの専門家です。
実際の仕事内容に焦点を当て、言語聴覚士が日々どのような役割を果たしているのかを紹介します。
嚥下機能障害から発声や構音障害、さらには小児の発達や言語に至るまで、幅広い分野で患者のコミュニケーションと生活の質を向上させるために活動しています。
- 言語聴覚士の役割について
- 多職種との連携が必要な仕事
- リハビリの他にも仕事がある
言語聴覚士の役割について
「言語聴覚士の仕事内容」について、どのような役割を果たし、患者さんや困っている人の日常生活の質を向上させるために、どのようなリハビリを行っているのかを書いていきます。
嚥下機能障害に対するリハビリ
「言語聴覚士の仕事内容」として、食事や水分摂取に関する問題を抱える患者さんや困っている人のリハビリや支援を行います。
具体的には、飲み込みの問題を評価し、適切な食事法や嚥下筋などの強化方法を提案します。
また、今ある機能を用いて、安全に飲めるように環境調整などを行います。
成人の言語障害に対するリハビリ
「言語聴覚士の仕事内容」として、脳卒中や外傷によって、言語理解や話す能力に障害が生じた場合に対応します。
個々の患者に合わせたコミュニケーション技術や言語訓練を行い、日常生活でのコミュニケーションを支援します。
高次脳機能障害に対するリハビリ
「言語聴覚士の仕事内容」として、注意力や記憶力、問題解決能力などの高次脳機能に問題がある場合にリハビリや評価で介入します。
認知リハビリテーションプログラムや個々の問題に応じて、日常生活での機能回復を促します。
認知機能低下に対するリハビリ
「言語聴覚士の仕事内容」として、記憶力や判断力などの認知能力が低下している患者さんに対して、適切な訓練や支援を提供します。
日常生活での認知機能の改善を目指し、患者さんの生活の質を向上させます。
周囲の関わり方など、支援する人への指導等も行い、環境調整を行います。
発声や構音障害に対するリハビリ
「言語聴覚士の仕事内容」として、発声や発音の問題を抱える患者に対して、発声発語器官の評価や発声練習などのリハビリテーションプログラムを提供します。
正確で流暢な発話を目指し、患者のコミュニケーション能力を向上させます。
音声障害に対しては、職業等の問題なども考慮し、話し方の指導なども適宜い行います。
小児の発達や言語に対するリハビリ
「言語聴覚士の仕事内容」として、幼児期における発達や言語の遅れを早期に発見し、適切な介入を行います。
遊びを通じたコミュニケーション訓練や家族への支援を通じて、幼児の発達を促進します。
聴覚障害に対するリハビリ
「言語聴覚士の仕事内容」として、聴覚に関する問題を抱える患者さんに対して、補聴器の管理やコミュニケーション支援を行います。
適切な聴覚リハビリテーションプログラムを提供し、聴覚機能の向上を目指します。
また、人工内耳のOPE後のマッピング調整なども実施し、聞こえの調整等を行います。
多職種との連携が必要な仕事
「言語聴覚士の仕事内容」は、単なる治療や支援だけではなく、患者さんが総合的なサポートを受けられるようにするために、他の医療従事者や専門家との緊密な連携が欠かせません。
例えば、医師や看護師とは、患者さんの状態を把握し、適切な治療方針を立てる際に情報を共有し合います。
また、作業療法士や理学療法士との連携では、患者さんの機能回復や維持を支援するために、リハビリテーションプログラムを調整し合います。
さらに、教育関係者とは、学習支援や適切な環境に関する相談を行い、学校や職場への復帰をサポートします。
他にも、ソーシャルワーカーや心理士との連携によって、患者さんやその家族の心理的なサポートや社会的な支援を行います。
これらの専門家との協力により、言語聴覚士は患者が総合的なリハビリやケアを受けられるよう努めます。
リハビリの他にも仕事がある
先ほど記載した、多職種との連携はもちろんですが、その他の業務ではどんなことを行うことがあるのか? について、記載していきます。
カルテの記録
「言語聴覚士の仕事」の1つには、患者さんの治療や状態の管理のために、詳細なカルテを記録する必要があります。
初回の評価結果や進行状況、使用した治療法やその効果、または患者とのコミュニケーションに関する重要な情報が含まれます。
カルテの正確な記録は、患者の治療計画を適切に調整し、継続的なリハビリを提供するために不可欠です。
会議や委員会に参加・記録の作成がある
「言語聴覚士の仕事内容」として、医療チームや院内(施設内など)の委員会に参加し、患者さんのケアや施設の運営に関する会議に参加します。
会議や委員会での役割は、治療計画の提案や調整、チームメンバーとの連携強化、施設内の方針や手順の改善などがあります。
また、会議や委員会の議事録を作成することも、言語聴覚士の重要な仕事の一つです。
カンファレンスに参加・記録の作成がある
「言語聴覚士の仕事内容」として、学会・カンファレンス・セミナーへの参加も大事なことです。
言語聴覚士が最新の研究や治療法について学び、専門知識を深めるための重要な機会だからです。
言語聴覚士は、カンファレンスでの発表やセミナーに参加し、自身の知識を共有し、他の専門家との交流を図ります。
また、カンファレンスでの議事録や報告書の作成も、仕事の一環としてあります。
カンファレンスでは、担当の患者さんの現状や回復の時期なども、関係スタッフと共有する大事な時間です。
「言語聴覚士の仕事内容って?」実際に働く場所はどこなの?
- 働く現場によって求められている役割が違う
- 勤務先の割合は医療機関が多い
働く現場によって求められている役割が違う
「言語聴覚士の仕事内容」ですが、働く場所によって、求められている役割が異なります。
簡単に記載していきますので、それぞれどんな分野があるのか、具体的に見て行きましょう。
急性期病院の現場
「言語聴覚士の仕事内容」について、急性期病院では手術後や重症患者の言語や嚥下機能の評価やリハビリテーションが主な仕事です。
患者さんの安全な飲み込みをサポートし、コミュニケーション能力を回復させることが重要です。
回復期病院の現場
「言語聴覚士の仕事内容」について、回復期病院では、急性期を終えた患者さんのリハビリテーションが中心です。
言語やコミュニケーションの機能回復や、生活機能の向上を支援します。
維持期病院の現場
「言語聴覚士の仕事内容」について、維持期病院では、患者さんの日常生活でのコミュニケーションや嚥下機能の維持をサポートします。
長期的なケアが必要な患者に対し、生活の質を維持するためのプログラムを提供します。
小児の現場
「言語聴覚士の仕事内容」について、小児の現場では、言語や発達に関する問題を抱える子供たちに対するリハビリテーションを行います。
遊びを通じたコミュニケーション支援や発達の促進が重要です。
介護の現場
「言語聴覚士の仕事内容」について、介護の現場では、高齢者や障害者のコミュニケーションや嚥下機能のサポートを行います。
日常生活の中でのコミュニケーションや食事の支援が主な仕事です。
訪問リハビリとして、お宅に伺ったり、施設などでの機能訓練士としてリハビリに従事します。
福祉の現場
「言語聴覚士の仕事内容」について、福祉の現場では、障害者や高齢者の生活支援を行います。
施設や地域でのコミュニケーション支援やリハビリテーションプログラムの提供が主な仕事です。
教育の現場
「言語聴覚士の仕事内容」について、教育の現場では、学校や特別支援学校での言語やコミュニケーションの支援が主な仕事です。
生徒や教員への指導や相談、リハビリテーションプログラムの立案・環境調整などが行われます。
もしくは、養成校の教員なども、臨床以外でのキャリアアップが図れる場面があります。
行政の現場
「言語聴覚士の仕事内容」について、行政の現場では、地方自治体や厚生労働省などで、福祉政策の策定や実施に関わります。
政策提案や福祉サービスの改善、施設の監査などが行われます。
企業の現場
「言語聴覚士の仕事内容」について、企業の現場では、福利厚生や健康管理の一環として、従業員の健康やコミュニケーション支援を行います。
職場での健康講座やコミュニケーショントレーニングが提供されます。
特に、聴覚の分野では、海外の会社が多いので、補聴器や人工内耳といった企業に就職する方もいます。
勤務先の割合は医療機関が多い
言語聴覚士の勤務先は多岐にわたりますが、急性期病院や回復期病院、小児施設、介護施設が比較的多い傾向があります。
ただし、地域や市場のニーズによって異なるため、地域や時代に応じて勤務先の割合は変化します。
「言語聴覚士の仕事内容って?」言語聴覚士になるためにはどうすればいい?
具体的に、言語聴覚士になるためにはどうしたらいいのか?
将来性や、言語聴覚士に合っている性格なども含め、記載していきます。
- 言語聴覚士の需要について
- 言語聴覚士に向いている人とは
- 言語聴覚士になるには養成校で学ぶ必要がある
- 言語聴覚士になるためには国家試験に合格する必要がある
- 将来的にも働き先には困らない
- AIに仕事が奪われない
言語聴覚士の需要について
「言語聴覚士の仕事」の需要は、高齢化社会や発達障害の増加などの社会的な要因により高まっています。
特に、高齢者や障害を持つ人々のコミュニケーションや嚥下機能のサポートが必要とされており、その需要は今後も高齢者が増えていくことから拡大していくと思われます。
言語聴覚士に向いている人とは
「言語聴覚士の仕事」に向いている人は、コミュニケーション能力が高く、人の話を聞くことや支援することに興味を持っている人です。
また、臨機応変に対応できる柔軟性や、粘り強さが求められます。
人々の健康や生活の質を向上させることにやりがいを持つ人に向いています。
言語聴覚士になるには養成校で学ぶ必要がある
「言語聴覚士になるためには」、専門の養成校で学ぶ必要があります。
大学や専門学校などで言語聴覚士を育成するカリキュラムが提供されており、基本的な知識や技術を習得することができます。
- 大学:多くの大学が言語聴覚士を養成する専攻を設置しています。通常、4年制の学士課程で学び、専門知識や実践的なスキルを身につけます。
- 専門学校:一部の専門学校では、言語聴覚士を育成する専攻が設けられています。通常、2年制のカリキュラムで(大卒生)、実践的な技術を重視した教育が行われます。
- 大学院:修士課程や博士課程に進学し、より高度な専門知識や研究能力を身につけることも可能です。特に、研究や臨床の分野でキャリアを積むためには大学院での学びが重要です。
言語聴覚士になるためには国家試験に合格する必要がある
「言語聴覚士になるためには」、国家試験に合格する必要があります。
国家試験は、言語聴覚士としての基礎知識や技術を測る試験であり、合格することで資格を取得することができます。
合格率は全国でも6~7割で推移しています。
出題範囲が広いので、他の国家資格の合格率より低下している傾向があります。
将来的にも働き先には困らない
「言語聴覚士の仕事」は、高齢化社会や発達障害の増加などの社会的要因により需要が高まっており、将来的にも働き先には困らない職業です。
また、地域や施設によって異なるニーズに対応できるため、幅広い場所で活躍することができます。
AIに仕事が奪われない
「言語聴覚士の仕事内容」は、人間性や共感力が求められる分野であり、AIによる完全な代替は難しいとされています。
言語聴覚士は、患者さんの声や表情、状況に対応しながら臨機応変にケアを提供することが求められるため、AIによる仕事の奪取は困難かと思います。
現役の言語聴覚士が教える仕事内容について!わかりやすく解説します。のまとめ
いかがでしたか?
リハビリの専門職ではありますが、その中でも一番歴史が浅い職種になります。
国家試験をみても出題範囲が多く、合格率が低い傾向もあり、まだまだニーズが多い職種と言えます。
コミュニケーションは人間であれば、必ずしなければ生きていくことができません。
何らかのきっかけで、それらができなくなった方々に対してリハビリを実施し、日常生活や生活の質を高める手助けができる職はなかなかないと思います。
専門性も高い職種ですので、気になるな…
と思ったら、ぜひ目指してみて下さい!
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