【語彙獲得期】乳幼児期後半~幼児期の発達について。

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子どもの発達 育児

今回は、「語彙の獲得」についてまとめていきたいと思います。

乳幼児期~幼児期は、体の成長が著しく発達していきます。

ミルクの飲む量や、離乳食などの食べ具合も個人差はあるでしょうが、どんどん増えていませんか?

言葉の獲得・発達も同様に大きく伸びる時期になります。

身体的には目で見て「大きくなった」「重たくなった」はわかりやすいですが…

でも…「言葉の発達は目で見ても分かりません」よね?

具体的にどんな発達の過程をたどるのか?

そんな指標についてあれば、目で見ながら確認しやすいと思い、作成してみました。

やや専門的にはなりますが、興味のある方は参考までにどうぞ!

  • 子どもの言葉の発達について知りたい。
  • 言葉数の増え方ってどれくらい?どの時期に多いのか?
  • 理解や表出(話す)の言葉はどんな増え方をするのか?
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語彙獲得期とは?

乳児期後半~幼児期にかけて、生活リズムが整う時期になるかと思います。

夜泣きなども少しずつ減ってきているのではないでしょうか?

移動範囲も広がって、立ち上がりやハイハイなど、目が離せなくなりますね!

運動機能や、体の発達が大きく変化します。

【身体面の発達】
1年もすると??身長は1.5倍体重は3倍に成長するといわれています。

【脳の発達】
出生時:350g→18か月:1000g(約3倍!!)

このような脳が発達する時期に、子どもはどんどん言葉を獲得していきます。

この時期が「語彙獲得期」になります。

変わる時

語彙獲得の概要

子どもは誰にも言葉を教わるわけでもなく、自然と獲得していきます。

言葉を話し始めるのがしっかりしてくる2歳前後から6歳までには、平均して…

1日6語、多い時は10語の新しい言葉を獲得するといわれています。

すごいですよね…

英単語を6~10語を毎日覚えていくことってできますか??

イメージとしては、このような感じになりますよね。

大人でも難しいと思いますが、子どもは勝手にこれを実践してる状態です。

単語の獲得

語彙の発達

日本語マッカーサー乳幼児言語発達質問紙の理解・表出に関するデータでは?

平均的に獲得できる語彙を数値化すると?

【理解】
12か月=18語
18か月=184語

【表出】
12か月=1語
18か月=28語

6か月の間でぐんと伸びていますよね?

獲得数が全然異なりますね。

話す

理解と表出について

上の表が「理解」した語彙、下が「表出」した語彙についてまとめてあります。

参考図書:言語発達障害学P.46-47

意味分野幼児語を含めず
分類した項目数
幼児語も含めて
分類した項目数
幼児語16(32%) 
普通名詞10(20%)16(32%)
食べ物22
衣類23
身体部位13
動物の名前13
乗り物12
玩具22
家具と部屋11
会話語・挨拶・日課11(22%)11(22%)
動作語5(10%8(16%)
人々5(10%)7(14%)
性質2(4%)3(6%)
戸外1(2%)1(2%)
その他 4(8%)
合計(10~15か月)5050
早期理解語彙50語

意味分野幼児語を含めず
分類した項目数
幼児語も含めて
分類した項目数
幼児語17(32%) 
普通名詞14(28%)21(42%)
食べ物78
身体部位46
動物の名前24
衣類12
乗り物01
会話語・挨拶・日課9(18%)9(18%)
人々5(10%)8(16%)
性質2(4%)3(6%)
代名詞1(2%)1(2%)
動作語0(0%)4(8%)
その他2(4%)4(8%)
合計(10~15か月)5050
早期理解語彙50語

幼児語を含めると、初期の50語のうち1/3が「普通名詞」

会話などの挨拶語の理解が高い(50語中:1/5の割合)のは、大人の問いかけやコミュニケーションが多いためかと思われます。

表出についても、普通名詞が多い状態ですね。

次は身体部位、動物、食べ物、人々などで、生活に密着した語彙から表出が増えていく傾向にあるかと分析できます。

子どもの発達

私が実践していること

ことばを増やすためには、親が出来ることとして、色々あるかと思います。

実際に実践していることを踏まえ、記載していきますね。

良ければ、参考にしてみて下さい。

練習

たくさんの言葉を聞かせる

言葉の発達には欠かせません。

沢山の言葉を聞かせることがまず大事です。

子どもは、新規に言葉をどんどん耳から学習していきます。

多くの言葉を認識してもらえるように、「絵本などの読み聞かせ」を実践しつつ、言葉に触れ合う機会を増やしています。

我々、大人が英語の学習をしようと思って、英単語帳の学習を始めるのと一緒です。

まずは単語の学習などから始めると思います。

子どももそうですので、絵本などの簡単な言葉から沢山聞かせるようにしてみましょう。

いっぱい読んであげて、沢山の言葉と触れ合ってみて下さいね。

読み聞かせ

子どもの言葉を広げて返す

小さい頃は単語の表出がほとんどです。

それはボキャブラリーに乏しいからです。

学習が進むにつれ、動詞や形容詞など沢山の言葉が話せる・理解できるようになります。

ただし、「子どもが話してきてくれた言葉を広げること」は行いましょう。

とても大事かと思います。

例えばですが、空を飛んでいる飛行機を見て「あ!飛行機!」と子どもが言ったとします。

ここで「そうだね。飛行機だね。」と返すだけではもったいないです。

私は、「そうだね。飛行機良く見つけたね。あれはフロートっていう水に浮く機械が付いているんだよ。それで、水に浮かんで沈まないから、水上飛行機って言うんだよ」などと、極端な例でしたが、説明するように語りかけてあげる。

そうすることで、子どもは飛行機以外の言葉を知る機会が増えますし、知識として構築されやすくなります。

このような感じで、「+α」で子どもの言葉を広げて返すように取り組んでみましょう。

子どもとの会話

言語獲得期の発達のまとめ

  1. 2歳~6歳の時期は「語彙獲得期」で言葉がすごく増える時期になる。
  2. 1歳と1歳8ヶ月の、「6ヵ月の差」が語彙数に差が生じている。
  3. 理解も表出も生活に密着した語彙から増加する傾向にある。
  4. 語彙の増加は「読み聞かせ」と「子どもの言葉を広げて返す」+αの働きが大切。

以上になります。

少し専門的な内容になりましたが、個人的に重要と感じる部分は1歳~1歳8か月の時期です。

ここでは、語彙の増加が6ヵ月でぐんと変わります!!

ですので、この時期になんども別の記事で書いていますが、「絵本の読み聞かせ」をしていきながら、語彙増加を育む習慣が大事かと思っています。

習慣化ができていない方は、まずは実践をしてみましょうね!

それではまた!

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