kanaeriです。
自閉症って良く聞くけど、実際にはどんな症状があるの?
なかなか話さなかったり、おもちゃばっかりに集中していて、気になるの。
などの悩みはありませんか?
この記事では主に
「自閉症ってなに?」
「大切な特徴ってなに?」
「どんな対応が大切?」
などについて、記載していこうと思います。
悩んでいる方、発達について勉強している方、自閉症について知りたい方など。
読んでいただくと、理解が出来るのではないかと思います。
小児の臨床を含め、日々の経験を踏まえて記載していくので、概要は掴めるようになるかと思います。
大切な関わり方として、一つだけポイントを絞ってお伝えしますので、家庭での実践もしやすいかと思います。
それではどうぞ!
自閉症スペクトラムってなに?
自閉症スペクトラム=autism spectrum disorders(ASD)
発達の中で「社会性」「コミュニケーション」「イマジネーション(想像力・思考の柔軟性)」の3つの側面で、何らかしらの苦手さ・問題を持っていることをいいます。
ASDは臨床的に幅広く用いられている診断名になります。
自閉症スペクトラムの概念が出来るまで
1943年:アメリカの精神科医の「カナー」が子どもの特有な症状を記載。
「孤立したがる」「交流がしにくい」「言葉が少ない」など。
英語で記載された。
1944年:オーストラリアの小児科医の「アスペルガー」が子どもの特有な症状を記載。
「大人のような話し方」「アイコンタクトしにくい」「運動の不器用さ」
「こだわりが強い」「声の抑揚が異なる」など。
ドイツ語で記載された。
1981年:イギリスの児童精神科医の「ウィング」が症状を分析し、論文を作成。
アスペルガーの記述した内容と症状が合致。
「アスペルガー症候群」として論文発表。
英語で記載されたカナーの論文は注目されていました。
ドイツ語で記載されたアスペルガーの論文は長い間注目されていませんでした…
最終的に、ウィングがカナーやアスペルガーと合致した三つ組みの症状を取り上げ、自閉症スペクトラムと名づけました。
自閉症スペクトラムの「三つ組み」ってなに?
- 社会性
- コミュニケーション
- イマジネーション(想像力・思考の柔軟性)
に問題があることが特徴です。
ウィングが名づけたので、「wingの三つ組み」ともいわれることが多いです。
三つ組みを具体的に示すと?
「社会性の問題」と「コミュニケーションの問題」については、重なり合っていることが多いです。
概念としては、明確に区別しにくいといわれています。
ここでは、具体的に記載するとあくまでこうなるよ!という点についてご了承ください。
社会性の問題
重点を置いているのは「情緒」「同年代との関係性が構築できているか」という点です。
具体的には、幼児期などでは他者に無関心で、物への興味の方が強い状態を指します。
学童期などでは、友人関係の構築の苦手さなどで表されることが多いです。
タイプとして以下のように、3つに分けて考えられます。
「孤立型」 | 他人との関わりを好まずに、独りでいることを好むタイプ。 |
「受動型」 | 他者からの働きに対して、受け入れることが多い。 自発的に、対人関係の構築を図ろうとせず、受け身であるタイプ。 |
「積極-奇異型」 | 積極的に関わりたがるが、関わり方が不適切であるタイプ。 |
コミュニケーションの問題
ここでは、コミュニケーション(話すこと・理解することなど)の遅れが本質ではありません。
対人場面での「コミュニケーション方法が独特」であることが特徴です。
字義通りの解釈が多く、言葉の裏を汲み取れないことも多いです。
例えば…
・独り言をずっと繰り返している。
・会話ではなく、自分の知っていることや好みの事を一方的に話す。
・話し方が単調で抑揚がない。
・お風呂のお湯を見てきてちょうだい(言葉の裏の汲み取りが苦手)。
→「40℃だったよ」×
→「まだ溢れそうじゃ無かったよ」○
イマジネーションの問題
次に起こることが想像しにくく、見通しをつけにくい為、変化を嫌うことが多いです。
見えないことをイメージするのが難しいですが、写真・絵・文字などがあると、イメージをしやすいといわれています。
例えば…
・物を収集することにこだわる、並べ方にこだわる。
・起きてから着替えるまで、作業のルーティンが決まっており、順番を変えられないなど。
自閉症スペクトラムとの関わりで大切な事
タイプも様々で、一概にこれ!というものはありません。
臨床を行っていても、上手くできたかどうか?など悩むことも多いです。
ただ、共通しているポイントとして、「言葉だけではなく、絵や文字を併用して伝えてあげる」ことで、見通しを立てられるようにしてあげることが大事!!
あらかじめスケジューリングして手渡しておくなどして、不安の払拭やイメージの補助をしてあげることが大切かと思います。
まとめ
- 自閉症の特徴は「社会性」「コミュニケーション」「イマジネーション」に問題があること。
- ウィングの三つ組みといわれる特徴がポイントとなる。
- 大切なことは、言葉+視覚的な情報を付け加えること。
この記事を読んでいただき、自閉症(ASD)について、何となく概要が理解できたでしょうか?
特に「ウィングの三つ組み」といわれる「社会性」「コミュニケーション」「イマジネーション」に問題があることが特徴になります。
関わり方としても、言葉+視覚を併用して、理解・イメージしやすい環境を作ってあげることが大切になります。
それではまた!
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